リブ設計

ふたつの離宮・おわり

天龍寺・雲龍図を鑑賞する間もなく桂へ移動。

 

桂離宮。

宮内庁が管理する皇室用財産の中でも、高次元で趣向が一致した傑作といえます。

 

はじめて拝観したのは40年前です。

恥ずべきことながら、15年前はうかつにも手前で酒量が嵩み、拝観拒否の憂き目に会い

ました。

 

このたびも注意喚起の言葉がありましたが、実に、厳しくて、よろしい。

 

京都御所は聞いたことがあるけど、ふたつの離宮のことは知らない方が多いのです。

但し、建築を志す学生などにはメジャーであり、建築学の一環として訪れます。

私も学生時代に皇居で拝観予約し、枝垂桜が咲き誇るなか初拝観したことが、思い起こさ

れます。

40年も前のことです。

 

桂離宮は1日に拝観できる人数は150人程度で、年間の拝観可能日が300日として

約45000人です。

日本国民全員が拝観するのに2666年要する計算になります。

これだけでも、観る価値ありです。

 

季節を替え、幾度も訪れていますが、訪れる面子によって、趣も変化します。

旅も見所も、「何を観るか」以上に「誰と観るか」によって色香が増します。

このたびは、随所に「不似合い(?)な面々」と記しましたが、実は造詣が深く心優しい

面々で、楽しいときを刻むことができました。

 

京都には世界に誇れる、キラメキく日本が随所にあります。

我が国の尊い造形を目に心に宿しておくことは、建築に携わるものにとってとても大切な

基盤であり、その上で何を嗜み魅力を培うかに尽きると信じています。

 

だからこそ、京都。

 

だからこそ、京都。

なのです。

 

次は桜咲き誇る折に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

| カテゴリー: ひげおやじの建築な話 |

ふたつの離宮・つづき

さて、

昼食の前に、竜也先生たっての希望で北野天満宮へ寄り道。

愛娘さんの受験に向け、心を込めてご祈願をしたいとのことです。

 

親思ふ心にまさる親心、けふのおとづれ何と聞くらん。

よきかな、よきかな。

 

それにしても、京都も暖かい。

梅もちらほら。

 

大宰府へ。

「忘れーたのかいー、飛梅ー」

 

ご満足そうな竜也先生を尻目に、昼食の天龍寺へ移動。

平日ながらそこそこ賑わっている嵯峨嵐山駅界隈を通り抜け、到着。

 

霊亀山天龍資聖禅寺。

欧米外国人の拝観者も多い。

 

庭園にある、龍門亭(しげつ)。

京都老舗料亭のご子息方も修行を納めるという。

名門。

 

天龍寺精進料理をいただきます。

一汁一飯五菜。

予想以上にボリュームあります。

 

それにしても、不似合いな、粗忽な面々。

竜也先生が朱塗りの椀をプラスチックだと言って、お運びの方を驚愕させる始末。

「もう少しよいものどす。お塗りやさかい。」

 

ドン引きどす。

価値のわからない面々。

 

この後は、ふたつめの離宮へ。

続きは後ほど。

 

| カテゴリー: ひげおやじの建築な話 |

ふたつの離宮

少し遅めの初参り、京都。

今回は建築士仲間の4人旅です。

お目当てはふたつの離宮。

修学院離宮と桂離宮、そして一汁一飯五菜の精進料理。

 

私の京都はいつも平安神宮から始まります。

古いお札と正月飾りを納めて、二礼二拍一礼。

人はまばら。

では、修学院へ向かいます。

 

修学院離宮。

比叡山の麓・東山の山林を背景にした借景庭園の御茶屋です。

初めて訪れたのは40年前。

昔のままです。

 

深い軒下の「一二三石(ひふみいし)」。

獣の足跡のよう。

味わい深い。

 

しかしながら、離宮に不似合いの粗忽な面々。

 

お次は精進料理。

その前に一箇所寄り道。

続きは後ほど。

| カテゴリー: ひげおやじの建築な話 |

F3

こんにちは。

昨日、事務所の入口の戸を修理しました。

戸車のシャフトが折れていたので交換。

で、

あまりにもスムーズに開くので、

壁に当たった取っ手が、木っ端微塵となりました。。。(笑)

みなさまいかがお過ごしですか。

 

 

住宅改修は順調に進んでおります。

 

外構壁の仕上げタイル。

スクラッチタイルは抜群の落ち着き感をもっています。

情緒ある雰囲気は、このタイルならではのものですね。

 

内部と外部の境界。

曖昧さと連続性。

前面道路より、1m程度高く位置することによる開放性も魅力です。

 

竣工間近になってきています。

今日も現場は人でいっぱい。

職人のみなさま、最後の仕上げよろしくお願いします。

 

 

引戸なので、取っ手は無しでもいいのでは。

と、

落ち着く。

nakano

| カテゴリー: スタッフブログ |

F2

こんにちは。

寒い日が多くなってきましたね。

スタッフは毎日セブンコーヒー。

午前中はこれでもたせてます。

暖まりますから。

もし冷めたらレンジでチン。(笑)

みなさまは、いかがお過ごしですか。

 

 

住宅改修の続きをお送りします。

 

外構壁。

道路からの視線をさえぎる壁。

落ち着き感を生み出します。

後ろ盾。

これからタイルによって化粧を施されていきます。

 

内部から半屋外、そして外部へ。

クロスラインを曖昧に。

その曖昧さをコントロールすることで、空間に豊かさを持たせます。

例えば、完全な外部も外構壁によって囲み、内部との連続性をもって

屋内のような雰囲気を得るようになっています。

そして、内外すべての空間が落ち着き感で満たされ完結へ。

 

連続性。

空間の超越。

ひとつの答え。

ヒントは、サヴォア邸。

スロープ。

 

contemporary art wall.

今回のために輸入した壁紙。

ハイデザイン。

室内のアイポイントとして。

そして、芸術性を伴った豊かな空間をもたらせてくれます。

 

“the sophisticated interactivity”

released by live architect.

 

 

nakano

| カテゴリー: スタッフブログ | タグ: , |

現場に行ったらゴミを拾え!

その1

 

『現場に行ったらゴミを拾え!』

わが社が大切にする合言葉。

わが哲学。

 

「先生」

私たちが現場で授けられる呼称。

ともすれば大いなる勘違いを招く、誘惑の呼び名。

 

私たち設計を司る者は思いを描こうとも、わが手で何ひとつ造ることはできない。

だからこそ、職人皆さんに心を込めて造っていただいた建物のいかなる部分も、傷つける

ことなく、美しいままにお施主にお届けすることは大切な使命である。

 

美しき現場。

 

先生。

現場に着いたら四の五の言わず、まずは、箒と塵取りを抱え現場のゴミを拾え!

ゴミを拾え!!

ゴミを拾え!!!

 

その姿勢こそが周りを感化し、現場を美しく整える。

 

美しき現場。

 

ゴミひとつない、素足で歩ける現場を目指してほしい。

美しく、整然とした現場は誠実なる想いと愛に満ち溢れ、不実などという負の言葉が存在

する余地もなく、施工精度があがる。

 

美しい現場には、美しい花が咲く。

必ずや美しい花が咲く。

 

美しき現場。

 

 

美しき。

 

 

美しき。

 

感動が生まれる。

 

| カテゴリー: ひげおやじの建築な話 |

地鎮祭

 

10月21日 大安。

 

11月より始まる、ランドセル製造の本社屋工場新築の起工式。

掛巻くも綾に畏き大地主大神(かけまくもあやにかしこきおおとこぬしのおおかみ)はじ

め、八百万の神々に願います。

 

青空の下、祈りを込めて。

 

地鎮祭はことの始まり。

 

全霊全力で立ち向かう我々を見ていてください。

微力ながら、最大限の知力と胆力を持って。

力を合わせて。

感動をお創りすることをお誓い申し上げす。

 

それが、この場です。

 

僭越ながら。

 

鍬入れをさせていただきました。

祈りと覚悟を込めて。

 

とはいえ。

 

お祭りもれっきとした神事。

五穀豊穣、家内安全に、

御礼と祈りを込めて。

 

さて、次回は「現場に行ったら、ゴミを拾え!!」

の第一話をご紹介いたします。

 

 

| カテゴリー: ひげおやじの建築な話 |

奉献

今朝の風景。

 

 

孫と散歩の途中、氏神様へ立ち寄ると。

慎ましくお供えされた、奉献酒を発見。

設計事務所さんの奉献。

お礼か、お祈りか。

 

 

またまた、データの改ざんのニュース。

人が関わる限り、繰り返されてしまうのか。

 

ともあれ。

 

ご祈祷のお供えの熨斗は自分で書きます。

いろいろな想いと祈りを込めて、大きな文字で。

 

これは来週大安日の地鎮祭のため。

銘柄はいつも剣菱。

 

安全と感動に祈りを込めて、心を込めて。

まかはんにゃはらみたしんぎょう。

 

ともあれ。

 

実りあれ。

 

 

 

 

 

 

| カテゴリー: ひげおやじの建築な話 |

解禁

 

建築士を目指したのは50年前。

昭和30年から40年代、世界的にもまれな高度経済成長を遂げた日本。

「建築士」・・・、なんと言う響きのよい憧れであっただろうか。

建築界は50年の月日を重ね、成熟とともに愕然とする事件にも遭遇した。

 

あのころのキラメキを今再び。

使命。

今こそ命を削って。

還暦を迎えた、ひげ親父。

 

とは言え。

今日は孫の運動会。

爺さん婆さん、家族に混じって大声援。

子供たちといえば、応援そっちのけで走り回る。

 

で。

安全のために。

 

とは言え。

遊ぶわね。

 

| カテゴリー: ひげおやじの建築な話 |

project F

こんにちは。

すっかり秋めいてきましたね。

先日のスーパームーンを、早朝の運転中にタイミングよく見かけました。

みなさまいかがお過ごしですか。

 

 

住宅の改修について。

内装工事進行中で、今日から外構工事も始まります。

 

天井を高くして絶対的広さを獲得しておき、

今まで隠れていた梁を見せることでアクセントをもたらし、

さらなる空間の広がりを感じることができます。

 

外部。

外構および建物外部の工事に伴い、養生中。

 

今回の計画では、建物に屋内と屋外の要素を併せ持つ空間を作り出し、

外構との関連をもたせたものとなっています。

雰囲気はいわば、パティオ。

そしてそれは、スペイン文化。

ただし、趣向にはイングリッシュガーデンをモチーフとし、

複合文化を昇華させた形としています。

この場合、重要なのはバランス。

それぞれのいいところを、相対的に取り入れることで答えを導いています。

 

それ自体、日本文化のひとつなんですね。

 

 

ZERO&α

nakano

| カテゴリー: スタッフブログ | タグ: , |